「何のために」「誰のために」を大事に
先日、北小路店店長の西村清志さんから、「興味深い記事がありましたので、お届けします」と、店舗のレジに関する記事をいただきました。要約すると以下のような内容です。
【日本国内の小売業界も、デジタル技術を駆使して効率化を図る取り組みが行われ、対面レジからセルフレジに切り替える動きになっています。そんな中、「英国のあるスーパーマーケットチェーンが、28店舗のうち26店舗に有人レジを設置し、セルフレジをやめた」という報道がありました。同社は、英国放送協会のインタビューに対し「私たちは、高い基準と高いレベルの温かみ、一人ひとりに合った対応にプライドをおいている」と答えています。また、日本国内のある小売りチェーンは、2023年の11月~12月にかけてチェーン店全体の6割の店舗を完全セルフレジ化しましたが、それらの店舗における2024年の1~6月の平均売上を同チェーンの有人レジの店舗と比較したところ、有人レジの店舗は前年対比でプラスになっていたのに対し、セルフレジ化した店舗は、前年対比を下回り、客数が2%以上もダウンしており、明らかに一定の客離れが起きていました。小売店にはさまざまな来店客が訪れますので、一概に「ひとかたまりのお客さま」としてとらえることは困難です。忘れてはならないのは、お客様一人ひとりにはそれぞれ都合があります。コスト削減や効率化をしっかりと推進しながらも、一人ひとりの状況に寄り添う選択肢を用意することが、顧客満足度を高めることになるのではないでしょうか】
この記事を読んで、私たちの日常の仕事の中で頻繁に使われている「何のために」「誰のために」という二つの言葉が思い浮かびました。
記事の事例で言うと、「何のために」は、「効率化を図り生産性を高めるために」ですので、事業を行う中で大事な目的軸です。一方、「誰のために」の目的軸が、最も大切にすべき「お客様(組合員さん)のために」というよりも、「私たち(コープみやざき)の効率化を図るために」に偏っていたことが、「客離れ」として表れていると思います。もちろん経営判断として、一定の来店減少を覚悟した上で、効率化を最優先している小売業もあると思いますが、コープみやざきの基本事業は、一人ひとりの組合員さんの生活に必要な商品の購買に応える事業です。売る立場ではなく、買う立場にたって、組合員さんがくらしの中で欲しい商品やサービスを、気持ちよく買える、利用できるようにすることが基本使命ですので、「誰のために」の「誰」の中には、必然的に「組合員さん」が含まれなければこの使命を果たすことができません。
改めて、日々携わる一つひとつの仕事の中で、「何のために」「誰のために」を大事に瞬間〃の仕事(判断)を積み重ね、“私たちの供給する商品を中心に家族の団らんがはずむこと”をめざしていきたいと思います。
(2024年8月 泰山 誠)
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