自分たちで様々な対応が可能な丈夫な組織をつくろう
事業を進めるためには多種多様な業務がある。自分たちでできない専門的な資格が必要な業務などは、専門のお取引先に外注してきた。メンテナンスに関わるマネージャー交流会の中で、外注している業務を自分たちで行う場合のメリットと課題を話し合ってみた。
その結果、コープみやざき30事業所の消防施設の点検(費用は年間300万円)を、自分たちで行えるように、必要な資格にチャレンジする職員を募集することとした。
コープみやざきには、『株式会社CMS』というシステム開発や保守・運用を手掛ける子会社がある。全社員コープみやざきからの出向で、配属になってから専門的な知識や技術を学びながら業務に当たっている。提携業務や各部署とのシステム協議会の対応に加え、一年間に出される改善依頼や処理依頼は1500件に及ぶ。注文用紙の読み取りや時間外電話注文センターも含め総勢41人。コープみやざきの情報処理の中心部隊だ。
今でこそ、CMSはなくてはならない存在だが、椎木孝雄顧問(当時専務理事)から、生協内にシステム開発の組織をつくると聴いた時は、コープみやざきの組織規模で、目まぐるしく進化するこの世界の業務を自前で持つということに懐疑的だった。数年が経ち、CMSで働く職員の努力の積み重ねもあり、その思い込みが間違いであることに気づかされた。今では、椎木顧問の発想の柔軟さと先見性には感謝しかない。
もう一つの子会社が『有限会社プラスサービス』。こちらも15人のメンバーで、共済に加え組合員さんのくらしの保障を担う保険代理店として、しっかり事業として成り立つだけでなく、コープみやざき全体へ様々な貢献をしている。
子会社以外にも、今年から業務サポート部に移った『メンテンナンス事業課』は、半数の店舗や各事業所のメンテナンスを担っている。商品本部の『品質管理センター』は、品温や衛生管理、微生物検査を行っているなど、多様な専門性を持ったチームや職員が縁の下の力持ちとなって事業を支えている。
考えてみれば、共同購入地域責任者の安全運転や店舗での製造・調理・発注など、事業に直接関わる仕事は、一人ひとりの職員が、日々の仕事の中で学び経験を積み重ねながら、専門的な知識と技術を身に付け、仕事の質を高め、幅を広げている。外注にしている多くの業務はそれが当たり前と思い込み、いつの間にか思考停止状態になっていたと思う。
今回の消防設備点検業務は、費用の改善も期待できるが、防災や災害発生時のことを考えると、自分たちで対処できるということが費用には代えられない利点になる。また、職員の仕事に幅をつくると同時に、社会にも役立つ人づくりにつながると思う。
外注している業務の中には多くの可能性が秘められている。これに『よろずサービス』などを含め組合員さんとも協力が深まれば、さらに組織として対応能力が高まり、効率的な事業ができる組織になる。コープみやざきを多様で丈夫な組織に深化させていきたい。
2022年5月(かわたまさかつ)
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