「人の命の尊さ」「人の命は決して一人だけのものではないこと」を見つめ直す
先月の1月21日、有村洋行ちゃんの命日に弔問の機会をいただきました。
初めて洋行ちゃんのご両親にお会いすることもあり、これまで味わったことのない緊張感の中、ご自宅に向かいました。しかし、そんな気持ちを汲み取ってくださっているかのように、穏やかな表情で私たちをお出迎えしてくださいました。
有村耕二さん(洋行ちゃんのお父さん)との会話の中で、笑顔交じりに言われた「恨みの人生にならなくて良かったです」という言葉が、私の心に深く残りました。洋行ちゃんを突然失ったご両親の、想像を絶する喪失感や苦しみ、そして、その気持ちに誠心誠意向き合ってきた歴代の役職員の姿が、その言葉と重なって見えてきたからだと思います。改めて、「人の命を大事にする運転をしていくことの大切さ」はもちろん、「人の命の尊さ」「人の命は決して一人だけのものではないこと」を見つめ直すことができました。
その一方で世界を見渡すと、ウクライナやシリアなどで長期化する紛争に加え、パレスチナ・ガザ地区で武力衝突が激化するなど、尊い命が容赦なく奪われていく争いが絶えません。身近なところに目を向けても、自分本位の運転や行動により、人の命が奪われる悲惨な事故が相次ぎ、SNSでの誹謗中傷、学校や職場でのいじめによって、人の命や心が軽々しく傷つけられている現実もあります。
この現実と向き合いながらも、今、私たちにできることは、普段から周りに優しい運転を実行していくことであり、身近な人に命や安全運転の大切さを伝えていくこと。また、自分自身はもちろん、家族や友人、組合員さんや職場の仲間を大切にしていくことだと思います。それがコープみやざきの組織風土となり、はるかその先に、地域社会の安全運転風土の向上や遠くの人たちの笑顔、人の命や心を大事にする社会にまでつながっていくと思います。そしてそのことは、洋行ちゃんから託された私たちの使命だと思います。
ここで、基本方針書の20ページにある「5つの誓い」を紹介させていただきます。
5つの誓い
「口」は…人を励ます言葉や感謝の言葉を言うために使おう
「耳」は…人の言葉を最後まで聴くために使おう
「目」は…人のよいところを見るために使おう
「手足」は…人を助けるために使おう
「心」は…人の痛みがわかるために使おう
腰塚勇人氏『命の授業』より
有村洋行ちゃんのご冥福を心よりお祈りすると共に、洋行ちゃんの尊い命と向き合いながら、人に優しい安全運転を大事にする組織、人の命を考えられる本物の組織を皆で目指していきたいと思います。
(2024年2月 泰山誠)
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