「他人本意」で安全運転を
いよいよ師走が近づいてきました。年内に終わらせるべき仕事や家事が増え、街中の車も増えるなど、どこか気持ちがざわついてきます。職員の皆さんも、怪我のないよう「店内を走りたくなる気持ちを抑え、ひと呼吸」を大事に。そして、より一層「安全運転」を大事にお過ごしください。
私が入協して間もない頃、当時、延岡支所の副支所長だった肥田木真一(ひだきしんいち)さん(現、店舗支援部)が同乗してくださった際、「泰山君、今、停止線の手前じゃなくて、停止線の上でトラックを止めているやろ?交差点よりずいぶん手前に停止線が引かれている所があるけど、それぞれの停止線が引かれた位置には、道路状況に応じて、『ここで止まって確認しないと危険を回避できませんよ』という意味があるんだよ。だから、停止線の手前でタイヤを止めて、左右をしっかり確認して安全運転に努めてね」と教えてくださいました。
その年の大晦日、仕事が終わって熊本に向かう道中の話です。国道を走っていると前車が突然急停車。慌てて私も停車しましたが、私の後続車が止まり切れず、追突される事故を起こしてしまいました。「後続の車間距離が短かったから…」と、被害者意識しかない私に、その後支所で行われた事故討議の中で、「泰山君自身の前車との車間距離はどうだったの?」と聴かれた時、〝私が速度や道路状況に応じた車間距離を取っていれば、防げた事故だったんだな〟と、とても恥ずかしい思いをしたのを覚えています。
「交通事故は、相手があることだから、起きる時は起きる」と言われることもありますが、実際に起きている事故をよく観ると、「自身の態度や心がけ、それに基づく適切な運転行動があれば、避けられた事故」が多くを占めているのが現実ではないかと思います。
安全を確保するために「安全の知識・技術・態度」を身につけることが必要ですが、その中の「態度」が欠けてしまうと、どんなに知識や技術があっても、それを生かしきることはできません。
私たちを支えてくれる大事な人のために、当時の私のような「自分本位」ではなく、自身の気持ちにゆとりを持ち、人に優しい思いやりのある「他人本意」で安全運転に努め、「皆笑顔」で今年を乗り切りたいと思います。
2022年11月18日 たいやま まこと
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