「組合員さんが望むような生協をつくりましょう」
6月理事会の吉元美智会長の冒頭挨拶から抜粋して紹介させていただきます。
【初代会長の山根弘子さんが、設立50周年の座談会の中でおっしゃっていた話を紹介させていただきます。
「コープみやざきが、『ピラミッド型』で運営していた時代は、理事会で決めたことを運営委員長さん(現コープ委員さん)を通じて班会に下ろして、組合員さんに向けて『こうやってもらいたい』と、理事会から下ろすような形でやっていたの。ところが周りを見回したら、もう命と向き合っている看護師さんたちがね、一生懸命仕事してらして『帰ってきてまた手作りでお料理を作りなさい』とか、そんなこと言えるんやろか?とかさ。私みたいな何にも社会の役にも立ってないような者が偉そうにね。『コロッケは、こうしてこうして手で作んなさい』なんて言えないよね。とか思って。もう知らないと思って、次はもう会長をやめようと思ってた。それから運営のあり方をひっくり返して『組合員さんが望むような生協を作りましょうよ』っていう話やった。あぁ、そんな話やったら組合員さんから意見を聴いて、それに基づいて物事を決めていけば。そうやって進められるような組織なんだったら楽だな。と思ったから、そんなら続けてもいいかな。と思ったのを覚えています」と言われていました。そしてこの組織改革は、現在のコープみやざきの根幹となる考え方になっています。これからも皆で深めていきたいと改めて思いました。】
話は変わりますが、「少しの買い物をするときに、サッとレジを済ませたいのでセルフレジの導入を検討して欲しい」の声を組合員さんや職員からいただくようになりました。その一方で、「職員さんとのちょっとした会話を楽しみに来ています。今のレジをずっと残して欲しいです」の声も沢山いただきます。その声を受けセルフレジの調査をしていますが、セルフレジを導入されている一般的な店では、人員不足を補うことはもちろんですが、セルフレジに投資した金額以上の人件費の抑制を目指し、有人レジを開けない時間帯を設け、また、有人レジの体制を薄くして、お客様をセルフレジに流して効率アップを図るなどといった手立てをしているところもあるようです。
コープみやざきは、「一人ひとりの組合員さんが、より心地よくお買い物をしていただくために」「喜んでいただくために」セルフレジという選択肢を増やすことが最大の目的ですので、それに添った体制で運営していくことが求められます。そう考えると、初めに想定していたより効率アップは多くは望めないことも見えてきました。
山根さんや吉元会長が言われる、「組合員さんが望むような生協をつくりましょう」という根幹的な考え方を大事に、「こちら都合」でなく、「一人ひとりの組合員さんの立場や気持ち、くらし」から。そして、「事業として成り立つか」の軸をぶらすことなく引き続き調査、研究していきます。
2023年6月16日 たいやま まこと
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